ワーキングホリデーや旅行で人気のある国、オーストラリア。
オーストラリアは移民によって築かれた国です。 オーストラリアへ最初に上陸した移民はイギリス人で、現在では220万人もの移民が世界中から集まっています。JETROによると、2017年から4年で受け入れた移民は、なんと102万人いるそうです。
The Economist Intelligenceが提供するレポート「The Global Liveability Index 2023」では、メルボルンとシドニーが「住みやすい都市」としてトップ4にランクインしています。
オーストラリアが「人気の国」とされているのは、偶然ではありません。オーストラリアのどのような魅力が人々を惹きつけているのか。その理由を、いくつか紹介していきます。
理由①:賃金が高い
賃金が日本に比べて圧倒的に高いから、オーストラリアで働きたいという人は多くいます。
賃金が高いだけではなく、ワークライフバランスもしっかりとれます。残業はほぼないし、定時で帰るのが当たり前。「子供の送迎があるから」「体調が悪いから」という理由で早退するにも、遠慮という言葉はありません。
総じて、日本に比べて働きやすい・稼ぎやすい環境であることは間違いないと言えます。
では実際に、賃金がどれほどのものかを見ていきましょう。
まず、日本の最低賃金は2023年9月の時点で1,004円です。岸田総理は、2030年半ばまでには「時給1500円を目指す」と表明しました。
対してオーストラリアは物価高に対応し、2023年7月1日から最低賃金が2,230円になりました。この時点で、8.7%もアップしています。
時給が高いと言われているオーストラリアですが、「物価が高いから当たり前!」という話をよく耳にします。
オーストラリア在住5年の私から見ると、それは違います。外食費はとても高いですが、食料や日用品の値段は、オーストラリアの方が若干高い程度で、日本とそれほど変わりません。
オーストラリアの生活費は日本より高い?オーストラリアでスーパーのレジ打ちのバイトをすると、時給2,500円くらい稼げます。日本は1,000円くらいでしょうか。同じiPhoneを購入する場合、日本では時間にして2.5倍働かないとiPhoneが買えないということです。
日本の未来を考えると、海外へ出稼ぎしたくなる気持ちもわかります。
理由②:自然が豊か
オーストラリアは天候に恵まれており、公害も少ないです。
なにより空気がきれいです。そのおかげでUV(紫外線)がとても強いため、皮膚がんになる人が多いと言われています。私は在宅ワーカーなので基本家にいますが、窓から射す日差しだけで頬にシミがたくさん増えました。
オーストラリアには、500以上の国立公園、19のユネスコ世界遺産、8,222の島々にアクセスすることができます。住宅街にも木々が立ち並び、外でピクニックを楽しむ人も多いです。
オーストラリアは南半球で最も健康な国としてランク付けされていて、平均寿命は82.8歳、世界第4位となっています。自然豊かな環境が、ストレス軽減へと繋がり長寿できる理由の1つと言えるでしょう。
素敵なビーチもたくさんあります。オーストラリアは、60,000kmの海岸線に沿って約12,000のビーチが存在します。 ニューサウスウェールズ州のハイアムズ・ビーチは、世界一の白い砂浜で有名だし、ウィットサンデー諸島のホワイトヘブン・ビーチは、地球上で最も美しいビーチに選ばれ続けています。
ダイナミックな自然や海を楽しめることも、オーストラリアの大きな魅力です。
理由③:スペースが広い
オーストラリアは世界で6番目に大きな国ということは、ご存じでしょうか?(ちなみに1位はロシアで、2位はカナダ、3位はアメリカ)
オーストラリアはベルギー全土よりも広い牧草地があり、とにかく敷地が広いです。家一つとっても、日本と比べて十分なスペースがあるのが普通で、窮屈さを感じることは一切ありません。
家で、家族や友人と過ごすのが割と盛んなオーストラリア。家が大きいため、その理由も納得です。
しかしエンターテイメントは少ない
オーストラリアは、世界のどこにも負けない壮大な自然がある国です。一方で、歴史や文化が培われたヨーロッパなどに比べると、魅力に欠けるところがあります。
世界遺産を訪れたり、歴史が深い観光地へ訪れたりするのが日本人は大好きです。しかし、オーストラリアは歴史が浅い国で、こういった観光地も少ない分、エンターテイメント性が低いため、退屈に感じてしまう人もいると思います。実際に、オーストラリアに来るリピーターは少ないと言われているほどです。
オーストラリアにも世界遺産はありますが、そのほとんどが自然遺産です。グレートバリアリーフやウルルなんかが有名ですよね。食べ物も美味しいものがほとんどないので、その点は残念に感じる時もあります。
まとめ:日本に比べて暮らしやすいけど、退屈するかもしれない
オーストラリアの魅力を解説しました。最後にポイントをまとめていきます。
- 時給は最低2,230円で、日本の正社員の時給並みに高めである
- 壮大な自然に溢れている。至る所に大きな公園があり、散歩するだけで癒される
- スペースが十分にある。家の敷地も広いので、窮屈感を感じない
- しかし、歴史や文化が浅く、観光スポットもほぼなく、アミューズメント的な楽しさがない