海外に移住した方の写真やブログ記事を読みながら、「自分にもできるかな…」と悩んでいませんか?
インスタグラムをスクロールしたり、Twitterで海外移住した人のツイートをながめたり、「憧れの海外に住んだらどうなるか」と想像するのは楽しいですよね。
しかし、ちょっと調べて素敵な写真を見ただけで海外移住を決めるのは、Tinderのプロフィールだけを見て婚約するようなもの。
海外移住すべきかどうかを決断するには、深く掘り下げて考える必要があります。
- 海外移住する理由は何か?
- その結果どうなるのか?
- 十分な資金はあるのか?
このようなことを、海外移住の決断をする前に必ず考えておくべきです。
そこで本記事では、海外で新しい生活を始める前に、自分の気持ちを整理するための5つの質問を考えてみました。
質問1:海外移住した場合、あなたにもたらす影響は何だろう?
まずは楽しい質問から始めましょう。海外移住する場合、あなたが得られるメリットは何でしょうか?
海外移住をすれば、新しい言語を学べて、新しい文化に触れることができます。さらに、国際的なキャリアをつめることまで、多くのメリットがあります。
私の場合、国際結婚がきっかけとなりオーストラリアへ移住しました。日本に住むのか、オーストラリアに住むのか。悩んだ結果出した答えが、オーストラリアです。オーストラリアは移民がたくさん移住しており、日本に比べて移住者へのサポートが整っていることが理由です。
あなたも、海外移住で何を得たいのか、5分かけて書き出してみてください。
- 英語力を向上させたい
- 外国人と一緒に仕事をしたい
- 日本のしがらみから解放されたい
こんな感じで何でも構いません。そして、この質問に正解はありません。あなたが、海外での新しい生活に「何を思い描いているか」が重要です。
次に、デメリットです。海外生活を始めるうえで起こりうる困難を、いくつか書き出してみましょう。
- 日本食が食べれなくなる
- 意思疎通がうまくできなくなる
- 家族や友達がいない環境で生活するため孤独感を感じる
最後に、「海外生活と引き換えに、何をあきらめるのか」をよく考えてください。その答えが、海外移住した場合にもたらされる影響です。
質問2:海外移住というゴールは、あなたにとって現実的ですか?
質問1で、海外移住のメリット・デメリットのリストを書き出しました。次に書き出したメリットを見ながら、現実をチェックしていきましょう。
メリットの項目を見て、「○○を達成することが本当にできるのか?」と自問してみましょう。
例えば、多くの人が「海外に移住したい」と考えるのは、旅行する時間を増やしたいからだったりします。
しかし残念ながら、海外移住しても、無限に旅行ができるわけではありません。どこに住もうとも、家賃は払わなければならないし、そのために仕事をしなければいけない。
実際に移住後は、移住前よりも旅行などの娯楽の時間や、お金もが減ってしまうかもしれません。
また「異文化での生活を経験する」「ワークライフバランスを改善する」というようなメリットは、自分のキャリアを大きく揺さぶることになります。
あなたがフルタイムで働いている場合、移住先での仕事は保証されるでしょうか?同じくらいの給料を稼ぐことができるでしょうか?
このように、自分が挙げたメリットの背後に潜んでいる懸念点もよく考えてください。
質問3:ただ現実から逃げようとしているだけではないですか?
この質問は一番難しいかもしれません。しかし重要な質問です。
質問1で書いた、リストを振り返ってみてください。
- 現実から逃げ出したい
- 新しいことを始めたい
このような「逃げたい願望」を指しているものはないでしょうか?これらの願望は悪いものではありません。しかし、注意して考えるべき点だと思います。
人間はそもそも、苦しい状況から逃げたいと思うようにできています。責任やストレスから逃れたいという願望が、海外移住の理由を左右することだって大いにあるでしょう。
家出がうまくいくことはめったにないのと同じで、現実からただ逃げたいという理由で海外移住するのは少し危険かもしれません。
ストレスや問題は、どこにいっても付きまとうもの。今ストレスを感じて苦しい人は、まずは自分を休ませてあげましょう。
海外移住する本当の理由は何なのか、整理する時間そして心の余裕を持つことが大事です。
質問4:家族や友達からのサポートがなくても大丈夫だろうか?
この1年間で、誰かがあなたを助けてくれたことを思い返してみてください。例えば下記のような状況です。
- あなたが旅行の間、両親が愛犬の世話をしてくれた
- インフルエンザにかかったとき、親友が食べるものを届けてくれた
- 信頼できるベビーシッターに子供の世話をお願いした
新しい国に引っ越して、ゼロからサポートネットワークを構築しなければならなくなったとき、あなたはどう対処するでしょうか?
私は、たとえ海外移住したとしても、新たにコミュニティが簡単に築けるだろうと思っていました。
しかし、近くに家族や友達がいるという「安定」を失うと、新しく出会う人にヘルプを求めるのが難しく感じたりするものです。すると、自分でなんでも対処しようとしてしまい、神経をすり減らすこともあります。
家族や友達のありがたさや大切さを、ここで今一度考えておきましょう。
質問5:その国に1度も訪れることなく、海外移住しますか?
憧れの国が自分に合うかどうかを見極めるには、現地を知ることに時間をかけてみるとよいでしょう。
私はオーストラリアに移住する前に、2回現地を訪ねました。近所を歩いたり、バスに乗ったりして、オーストラリアの生活がどんなものかを感じ取ろうとしました。
もちろん、誰もが海外旅行を実現できるほどお金と職場に余裕があるわけではないです。単純に休みが取れないこともあります。
しかし、もしあなたが本当に海外移住を検討しているなら、創意工夫を凝らし、まずは海外を見るためにリソースを割くこともいとわないはずです。
まずは自分の肌で感じてみる。これが「海外移住できそうかどうか」を決めるポイントになるはずです。
まとめ
最後にもう一度質問をまとめます。
- 質問1:海外移住した場合、あなたにもたらす影響は何だろう?
- 質問2:海外移住というゴールは、あなたにとって現実的ですか?
- 質問3:ただ現実から逃げようとしているだけではないですか?
- 質問4:家族や友達からのサポートがなくても大丈夫だろうか?
- 質問5:その国に1度も訪れることなく、海外移住しますか?
これらの質問の答えが、海外移住するかどうかの決断材料となるはずです。