海外移住を考える際に「オーストラリアは暮らしやすいのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?
オーストラリアは日本との時差はほぼありません。日本人が移住を希望する人気国の1つです。社会保障が充実していて、気候も穏やかというイメージがあります。
しかし、実際に住むとなった場合、良いことばかりではないはずだと考えると思います。本記事では、オーストラリア在住の私が感じている、海外移住のメリットとデメリットを正直にお伝えしていきます。
オーストラリア生活のメリット
私は海外生活を多数経験してきました。高校生時代はオーストラリアのケアンズに3週間、大学生時代はアメリカへ2か月、その後就職せずタイへ半年、ハワイに2か月滞在したこともあります。
そんな私が、オーストラリア生活で素晴らしいと感じたことを5つお伝えしていきましょう。
メリット1:人々が陽気である
オーストラリア人は、他人に対してとても気さくに振る舞います。これまで複数の海外で生活してきた中で、オーストラリア人が一番気さくだと感じました。
例えば、散歩中に人とすれ違う際に目が合ったら、笑顔で「Hi!」と挨拶をしてくれます(シティなど人が多いところはないですが…)普段在宅で仕事をしている私に取っては、人との挨拶だけで嬉しくなります。
さらに「No Worries(なんとかなるよ!)」精神な人が多いです。質問投稿サイトのQuoraにも「何があっても『まぁ、どうにかなるさ!』って思える根拠のない自信がある」と書かれていました。
また、オーストラリア人はフレンドリーですが、言葉の表現もストレートな方が多いです。日本人からみると、ギョッとするほど率直に自分の意見を言います。ストレートにズバズバと言うので、ショックを受けたと日本人の友達から聞いたこともあります。
Quoraにはこのようにも書かれていました。「自己主張が強くてもお互いの個性を上手く褒め合える文化でもありますから国民性という事なんでしょうね。」
オーストラリアでは、誠実に自分の思いを伝える方が美徳とされているのでしょう。
メリット2:自然が豊かで癒される
オーストラリアは広大で自然も多い国です。木々や芝生が政府によってしっかりメンテナンスされているので、散歩していて気持ちが良いです。
日本との違いを感じる大きな点として、至る場所でカラフルな鳥を見かけます。
地域によって種類は異なりますが、私が住んでいるアデレードでは、マグパイやレインボー・ロリキート、ガラーがいます。日本だと動物園で見かけることができる鳥です。
日の入りや日の出になると、これらの鳥たちが鳴きだします。とても心地よい鳴き声で、聞いていてリラックスできます。
何度か、明け方に鳥の鳴き声で目を覚ますことがありました。聞きながらうたた寝するのが最高に気持ちよく、幸せを感じる瞬間でした。
それはまるで、バリ島のような南国にいる気分にさせてくれます。ケアンズなどの暖かい気候エリアで多く聞くことができます。
メリット3:仕事よりも家族優先が当たり前
これもよく聞く話ですが、基本は仕事よりも家族優先です。子供のお迎えで早退するのは当たり前に起こります。夫の職場には、「パートナーの体調が悪く、看病が必要な場合に取る休暇」というものがあり、家族サポートが手厚いなと感じます。
また、休みを取ることへの罪悪感がありません。当然の権利だと思っているので(実際そうですが)、みんな長期の休みを頻繁に取っています。
担当のクライアントに「休暇中だから戻るまで待って」と言われてしまい、仕事が全く進まないと夫が嘆いているのをよく耳にします。
メリット4:キャッシュレスである
オーストラリアはキャッシュレスが進んでいます。スーパーやコンビニでも、カード払いがメインです。Apple Payを導入している店も多いです。
そのため、カードしか使わない生活に変化しました。日本で使っていた長財布が、もはや邪魔くさくなっています。カード1枚の生活はとても楽です。近々財布を断捨離したいと思っています。
メリット5:グルテンフリーやデイリーフリー、オーガニック食品が沢山ある
オーストラリアの食事は大味で、たいして美味しくないのですが、オーガニック食品やグルテンフリー、ビーガン向け食品のバライエティは素晴らしいです。
種類がとにかく豊富で、値段も日本に比べて少し安めだと思います。例えば、オーツ麦のオートミールを日本で購入する場合、350~400円程度で購入できます。種類は2~3種類程度でしょうか。
オーストラリアの場合、一番安いので2ドル(200円)くらいです。シンプルなオート麦から、バニラやハチミツのフレーバーが付いたインスタントオーツ、おかゆのようなPorrige(ポリッジ)スタイルなど、楽しみ方が沢山あります。
値段は少々高めですが、ビーガン向けの食品も多数あり、肉料理にあきたらこういったビーガン系の食品を楽しむこともできます。
オーストラリア生活のデメリット
ここまでオーストラリア生活の良い点をみてきました。次は「これはちょっと…」と思ったデメリットについてを、率直にお伝えしていきます。
デメリット1:日本食はイマイチ
オーストラリアの日本食の話を下記の記事で紹介しましたが、日本食レストランは高いし、味もイマイチです。とにかく大味です。
オーストラリアの食事は美味しいのか?【日本人目線で語る】また、アジアンショップで売られている野菜も、日本に比べて美味しくありません。以前、ナスを購入したのですが、えぐみがひどすぎて食べれませんでした。大根もあまり瑞々しさを感じません。
がっかりさせるようですが、日本食レストランや食材にはあまり期待しないでください。
デメリット2:サービスが適当
ホスピタリティは、正直人によりけりな部分がありますが、全体的に日本のようなおもてなし文化はありません。
店員さんの態度などは想像がつくかと思いますが、私が一番びっくりしたのは郵便局の対応です。
ある日オンラインで注文した商品が届くと分かっていたので、受け取るために家に1日中いた日がありました。結局デリバリーがなかったので「おかしいな」と思っていたら、ポストに不在票が入っていました。
オーストラリア郵便局は再配達してくれません。自分で指定された郵便局に取りにいかないと行けないので面倒です。こういったことが頻繁に起こります。
他にも、家のメンテナンスのアポイントを取っていたのに、直前に「行けなくなった」と言われたこともあります。
オーストラリアのサービスは、あまり期待しない方が良いです。
デメリット3:ネット環境が悪い
オーストラリアのインターネットスピードは遅いです。
テストしてみた結果を、日本の一般的なインターネットスピードと比べてみます。
・ダウンロード(下り):30.54Mbps
・アップロード(登り):6.79Mbps
この結果で一目瞭然。明らかにオーストラリアの方が遅いです。
実際、動画視聴やZoomなどで支障がでることはほぼないのですが、アップロードについては壊滅的で、本当に時間がかかります。
wisevoterによると、オーストラリアは世界で73番目、日本は13番目にインターネットスピードが早いようです。
デメリット4:土日は店じまいが早い
土日は、大抵のお店は17時に閉まります(パブ系は別ですが)。日曜になると、個人経営のカフェ店は14時にクローズするし、そもそも開いていないことも多いです。そして祝日は、どこのお店もクローズになります。
私はオーストラリアに移住して、本当に出歩かなくなりました。普段在宅で働いているのもありますが、お店の数が少ないし、土日も閉まるのが早いためです。ショッピングを楽しんだりすることへの興味が皆無になってしまいました。
デメリット5:病院は基本予約制
オーストラリアの病院の使い方も日本とは異なります。
海外に永住(移住)する前に考えるべき10個のこと上記の記事でも少しお伝えしていますすが、オーストラリアはGP(Genaral Practitoner)制度をとっており、もし調子が悪ければまずはかかりつけ医にまずは連絡します。
直接病院に行くことはできません(緊急の場合は除いて)。かかりつけ医が窓口になっていて彼らに診察してもらいます。そこでもし、かかりつけ医の手に負えないとなった場合に、病院を紹介してもらうという形になっています。また基本は予約制です。
このあたりは、日本と勝手がかなり違うので気をつけてください。
まとめ:サービスの質はイマイチだけど、ストレスフリーな生活ができる
ここまでオーストラリア移住のメリットとデメリットをお伝えしました。最後に要点を2つにまとめます。
- メリット:人々が陽気である。自然がたくさんで、日本ではお目にかかれない野生動物もたくさん。仕事とプライベートの切り替えがきっちりなされている。キャッシュレス化が進んでいる国で、オーガニック系などの健康食品の種類も豊富。
- デメリット:サービスはイマイチ。インターネットスピードは遅いし、公共サービスは不不親切な事も多い。お店のクローズ時間も早いし、土日はやっていない店も多々ある。日本食にも期待しない方がよい。