海外に永住(移住)する前に考えるべき10個のこと

海外への永住(移住)は、異文化だけでなく、自分自身について知る絶好の機会です。

新しい経験を得るチャンスであり、居心地の良い環境から一歩踏み出し、未知の世界を探求するチャンスでもあります。

しかし、海外への永住(移住)は、すべてがキラキラしているわけではありません。

外国で生活する計画を立てているのであれば、観光ビザのような簡単に取得できるビザでは長期間滞在できません。永住するために、たくさんの書類を提出し、さらにはテストを受けないと取得できないビザもあります。

私は、オーストラリアに永住(移住)して現在5年目。上り坂、下り坂もすべて経験し、その過程で多くのことを学びました。ビザの問題から言語の壁まで、私が直面していない問題はないと思います。

そこで本記事では、「海外へ永住(移住)する前に知っておくべきすべてのこと」をリストアップしてみました。以下にご紹介します。

1. ビザの要件

地球儀と飛行機

ほとんどの国では、居住国にてビザ申請をしないといけません。これが最初にすべきことです。

ビザには高額な費用がかかることがあり、かつ隠れたコストが存在します。

例えば、私が2019年にオーストラリアのパートナービザを申請した際、ビザの金額として$7,254を支払いました。

これに加えて、提出資料の翻訳料(8,500円)、健康診断($373)、ブリッジングビザの申請($157.05)などのコストを合わせると、合計$7,850くらいになります。当時のレートで換算すると、56万円ほどです。

さらに膨大な資料を提出しなければならず、準備にも一苦労です。

オーストラリアパートナービザ820・801|準備・申請・最新情報まで徹底解説【必要書類も】

就業ビザや高度専門職ビザ、家族ビザなど、異なる種類のビザが存在します。自分のニーズに合ったビザの種類を確認することから始めましょう。

2. 銀行の開設

簡単なことのように思えるかもしれませんが、外国人の銀行口座開設を拒否する銀行もあると聞きます。

そのため、まずは外国人でも問題なく開設できて、自分に合った銀行がどこかを探す必要があります。

  • 利息が良い銀行は?
  • 店舗のある主要銀行が良いか?
  • ネット銀行で楽に開設できるところは?

私はオーストラリア在住ですが、オンライン銀行であるING BanKをメインに使っています。

利息が高くつくのと、口座維持費やATM手数料が無料というメリットがあります。

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また、日本円を海外へ送金することもあるでしょう。海外送金取引サービスは、会社によってはサービス料が高額となることがあります。不必要な手数料は、避けたいところですよね。

上記の問題を解決するのが、Wiseという送金サービスです。

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Wiseでは、複数の通貨で口座を持つことができます。日本円⇔豪ドルの送金も楽で簡単。

例えば以前30万円を日本→オーストラリアへ送金した際に支払った手数料は2千円程度でした。他銀行と比べて低いことがわかります。

5年間使っていますが、Wiseがないと生活できないと言っても過言ではありません。

3. 仕事

働く男性と女性

海外で自立した生活をするには、やはり仕事をして収入を得ないといけません。海外で働く場合、考えなければいけない問題が3つあります。

まず、失業率が高い国が多いということです。また、田舎に住めばすむほど、仕事を得るチャンスは狭まってきます。

美しいビーチのあるエリアに住むのに憧れる方も多いですが、仕事探しに苦戦するかもしれません。

2つ目は、その国で就労できる権利があるかどうかです。

条件もビザによって様々で、企業でフルタイムで働く、いわば正社員のようなポジションを狙っているのならば、企業からスポンサーを得る必要があります。

3つ目は、あなたのスキルや経験が、そのまま海外で通用するとは限らないということです。

学位を取り直したり、追加の資格を取得する必要が発生する場合があります。特に医学系はそうです。

日本からオーストラリアに移住して、看護職に就いた友達がいます。その方は、TAFEという学校で勉強し資格を取得、その後トレーニングを積んでから現場で働いていました。

私は外国企業で働くことはせず、リモートワークで日本企業にて働いています。ノマドのように、どこにいても働けるというメリットがあるので、気になる方は以下記事を参考にしてみてください。

引きこもりで生産性アップ|在宅ワークのメリットと時間の使い方【ニートの方は必見】

4. 納税義務

税金の支払いは避けて通れません。

国によって税金の徴収方法は異なるので、渡航前に税金の納め方を知っておきましょう。

例えば、私はオーストラリアで個人事業主として働いているため、移住後すぐにタックスナンバー(TFN)とビジネスナンバー(ABN)を取得する必要がありました。

オーストラリアは6月が年度末となり、確定申告を各自で行います。オンラインで手続きができるため、日本よりは楽にできます。

5. 住む場所を探す

海外でアパートや家を借りる手続きは、日本とは勝手が違い一苦労です。到着前に物件を確保しようとするのであれば、なおさらです。

バーチャル内覧を提供している賃貸業者もありますが、数は少ないでしょう。

私の場合、夫の会社が住居サポートを提供してくれたためスムーズでした。私の友達の話を聞くと、移住当初はシェア・ハウスやAirbnbを借りて住み、その後本格的にアパート探しをしている方が多かったです。

6. 言語の壁

子供が口を開けている

移住予定の国の「言葉」を学ぶのは、最低限必要です。日常生活を送るうえで、何でもかんでも通訳が必要になってしまうのは、あなたにとってストレスでしかありません。

私がオーストラリアに移住した当初は、現地の英語を聞き取ることに苦労しました。その結果、病院でのやりとり、役所への電話、義理実家とのコミュニケーションなど、うまくいかないことが多くイライラしました。

しかし、自分で英語を勉強する時間を設けて、積極的にコミュニケーションを取っていくと馴染んでいき、ずっと簡単で楽になりました。

言語は、海外生活に適応するための重要な要素であり、あなた自身を大きく向上させるでしょう。

7. 健康

医療システムは、国によって大きな違いがあります。

国民健康保険が無料である国もあれば、日本のように毎月保険料を払うのが義務になっている国もあります。

オーストラリアは、永住権を持っていれば国民健康保険「メディケア」に加入することができ、公立病院やGP(Genaral Practitoner)では無料で受診することができます(歯科など対象外もあり)

しかし、すぐに受診できないことも多く、ほとんどは予約制。検査をしたいとなった場合、数か月待たされることもあります。

そのため、民間の医療保険に加入している方も多いです。事前に加入しておけば、万が一病気になってもすぐに見てもらえるので安心です。

自分のコンディションと相談しながら、保険をしっかり確認しておきましょう。

8. 移動手段

あなたが移住を考えている国は、日本のように電車やバスの使い勝手は良いでしょうか?

例えばオーストラリアでは、車での移動が多いです。田舎に行けば行くほど公共の交通手段がなくなり、車移動が必須です。そうなると、車を購入する必要もでてきますね。

また、運転免許証の交換も必要です。移住する州によって、若干ルールも変わってきます。

日本で取得していない場合、現地で運転を学ばなければいけません。オーストラリアでは、日本のような教習所は無く、運転の練習もいきなり外の道から始まります。

快適に住むためにも、あなたが住もうとしているエリアの公共交通機関の利便性を調べておくと良いでしょう。

9. 引っ越しの荷物

スーツケース4つ

海外に引っ越す際には、自分の持ち物をどうするかも決めましょう。

  • すべて持っていくのか?
  • 実家に置けるものは置いておく?
  • この機会に断捨離する?

私がオーストラリアに引っ越したときは、段ボール7箱くらいに荷物をまとめて、船便で送りました。持っていけなかったモノは、実家に置いています。

所有しているモノに対して、特別な感情を抱いている人もいるでしょう。何を置いて、何を持っていくのか。早いうちから整理しておくべきです。

10. サポートネットワークの構築

ネットワークも構築しておきましょう。新しい国で生活を送るうえで、困ったことがあれば誰かに聞くことができるし、問題を対処するのに役立つはずです。

私と同じように国際結婚で海外に移住してきている方は、友達作りや仕事探しに苦戦するかもしれません。同じような悩みを共有できる人がいるだけで、随分と心は軽くなります。

私の友達は、国際結婚で韓国に移住しました。インスタグラムを使って自分の住んでいる場所から同年代の日本人を発見し、メッセージを送って友達になることが出来たと言っていました。

SNSがある今の時代は「繋がりやすさ」があります。移住する前に、SNSを使ってリサーチしたり、Facebookでコミュニティを探したり、すでに住んでいる方の生の声を聞いてみるのもおすすめです。

まとめ

海外に永住(移住)する準備として大事なポイントは、自分自身に忍耐強くなり、変化に備えるということです。

最初は現地の生活に馴染むまで大変な思いをするかもしれませんが、海外移住にはメリットがあります。新しい言語の習得から自己発見まで、「やってよかった」と思える旅にきっとなるはずです。

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